虎ノ門ヒルズに出来た奥田シェフの新店〜オイルと塩の寿司屋さん「イル・フリージオ」は驚きの旨さでした!

久々のブログアップになりますが、先週の水曜に虎ノ門ヒルズ開店した「イル・フリージオ」でランチミーティングに行ってきました。

こちらは山形イタリアンで知られるアル・ケッチァーノの奥田政行シェフが開いた、オイルと塩の寿司屋さんです。イタリアンと寿司と聞くと、相性は良さそう。でも、食べる前はどんなものか食べてみないとわからない感じでしたが、実際に食してみると実に美味しい!

完成度の高い素晴らしいお寿司でした。
カウンターだけのお店ですが、このコロナ禍の中で満員の人気というのも頷けます。

言葉で表現するのが実に難しいのですが、一言で言えば醤油で頂く寿司は素晴らしいのですが、それがより素材の持ち味を際立てて味わえるものになっていました。

上の写真、左下のマグロ赤身は醤油ではなく、トマトに漬けて塩を振ったもの。
赤いもの同士は相性が良いという奥田理論ですが、トマトの旨味がマグロによく浸かり、実にあっさりした品の良いお味です。

食材それぞれに対して、オリーブオイルの種類も変え、アーモンドオイルやアプリコットオイルを使うなどの細かい配慮がなされ、塩もさまざまな粗塩や藻塩などが使い分けられています。

奥田シェフ自身も寿司を上手に握るのですが、イル・フリージオでは第一線で活躍する寿司職人を引き抜いて、目の前で握ってくれます。
いや、さすがというかその職人芸の細やかなこと!

上の写真、真ん中はイセエビの寿司なのですが、こちらは朝まで生きていたという新鮮なものに関わらず、口の中でとろけるように柔らかく甘い!
普通は捌きたてのイセエビなどは、プリプリして歯ごたえがあるものなのですが、包丁を通すことで良い塩梅の柔らかさにしているのですね。
美味しいというのを通りこして、何やら味に透明感が感じられる、一流の芸術作品をを味わう感じです。

寿司というのは握るのは一瞬でも、下ごしらえにえらく手間がかかるものと聞きますが、その手がかかったところが味で出ていて素晴らしい。

職人さんのお名前は伺いませんでしたが、お客あしらいも丁寧で、いや〜良い人を連れてくるなという感想です。

前菜にカルパッチョ、合間にアクアパッツアやバーニャカウダなどが出されるところが、母体がイタリアンらしくてまた楽しい。

仕事の話は5分くらいで済んでしまい、あとは1時間半、ゆっくり食事を堪能という実に贅沢な時間を味わうことができました。

オイルと塩という組み合わせでお刺身をいただくのは、カルパッチョという形ですでにおなじみですが、こういう完成度まで持っていったというのが凄いですね。

それほど寿司という食べ物が凄いということでもあるのでしょう。

そういえば手前味噌になりますが、私の最初の著書「おちゃめなイタリア人!」では、イタリアのジェノヴァでコハダを頂いたエピソードが記されています。
まさか、20年後にこういう寿司が本当に食べられるようになるとは、思ってもみませんでしたが、よろしければ以下の本文をお読みいただければ嬉しいです。

ともかくもおそるべし、オイル寿司!
一度ぜひ味わってみてください。

 

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