サントリー美術館「遊びの流儀〜遊楽図の系譜」を見に行きました!〜雨続きの日々、ミュージアムめぐりがオススメです!

ブログアップ、少し間が空いてしまいました。
実は1週間前になりますが、サントリー美術館で開催中の「遊びの流儀〜遊楽図の系譜」を見に行きました。

どこから説明して良いかわからないほど、見応え十分で素晴らしい展覧会だったので、かえってブログアップが遅れてしまいました。いや〜、サントリー美術館の企画にハズレなしです。

まだ娯楽が少なかったと思われていた時代……この展覧会は古いもので室町から桃山時代、主に江戸から明治にかけての娯楽、遊戯を描いた美術品を集めて展示がなされています。

パンフレットにもある「遊びをせんとや生まれけむ」、いわば遊ぶために生まれたとは、かの後白河法皇の言葉だそうです。

後白河法皇は鎌倉時代、武士の世になってからも侍たちを翻弄したことで知られています。源頼朝をして「大天狗」と呼ばれ、気に食わない武士の高い位を与えて自滅させた文字通りの狸おやじですね。「官打ち」と呼ばれるこの手法に源義経がまんまと引っかかり、頼朝公を激怒させたのは有名な話です。

そんな後白河法皇ですが、当時のロック「狂歌」を愛し、さまざまな遊楽の愛好家だった一面を持っていました。
私自身の感想ですが、この展覧会はその言葉に端を発する構成になっているように思えました。

先ほど、まだ娯楽が少なかったと思われていた時代と申しましたが、この展覧会を見るかぎり、その時代はその時代で楽しみはけっこうあったのなあと思いました。

時代劇などでは、しばしばサイコロ賭博の場面が登場し、「グニの半!」とか「イカサマだ」とか言って遊興にふける人々の姿が描かれてます。

実際に双六やカルタに耽る人たち、遊郭でリラックスする人たち。

日が昇れば起きて、日が沈めば就寝についた時代。労働時間は今より短かったでしょう。その分、余裕がある人たちは後白河法皇よろしく、遊ぶために生まれてきたような人たちも多かったかなあと思ったりもしました。

貝合わせや囲碁、将棋、双六にバックギャモン、蹴鞠に羽子板など、遊びのアイテムは思ったより多く、その工芸品の華やかさには目を奪われます。

中でも目を惹いたのは、「邸内遊楽図」と呼ばれる屏風絵に描かれてる、輪になって踊る人たちです。何を目的に輪になって踊るのかわかりませんが、どうやら踊る時間は主に夜だったようで、絵のなかの人たちを見るかぎり、トランス状態になっていたことは間違いありません。

「遊びの流儀〜遊楽図の系譜」は8月18日まで。
学芸員による解説が面白いので、聞いてから見るとなお面白いです。時間については、ネットで確認できると思うので確認されて行くのも良いでしょう。

雨の続く日々、室内の遊興としてミュージアムめぐりも良いのではないでしょうか。

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