花風社さんの新春第一弾「芋づる式に治そう!」のイラスト一式、今朝方ほぼ完了しました。
いつもはイラストのやりとりは、版元代表者のあ@花さんと行うのですが、今回はポーズや体操の確認とあって、著者の栗本啓司さんにチェックをしてもらいました。
どんな仕事もそうですが、イラストの仕事も本にUPされるのは、膨大な描き散しのほんのひとしずく。そのうらには死屍累々たるボツ原稿の山が積まれています。
これは別に自慢することでも何でもなく、たとえば料理店がお客さまにお出しする一皿には、野菜を剥いた皮やお肉の骨など、捨てられる部位が、その皿の何倍もあるというのと同じことです。
何でも人前に出すものにするためには、労力を使って磨いていかないといけないということですね。
あ@花さんのディレクションというのは、その点、何がやりたいのかものすごく明確で、ボツ原稿や描き直しもいっぱい出ますが(笑)、方向性が決まってるから、まったく苦になりません。
ちゅうか、方向が間違っていたら、何度でもトライするのはプロとして当然のこと。
お金を出して本を買ってくれる読者の方々のためにも、納得いくものを提供するのは当然の話です。
ところが著者の栗本さん。
まだその辺りが慣れてないというか、あ@花さんのいうところの卑屈キャラというか、リクエストが遠慮がち。
わたしに遠慮されても、それで読者に不正確なイラストが提供されるなら、かえって困る話であります。その点はあ@花さんからタップリ稽古をつけられたようですが、UPしたイラストの修正リクエストも、何やら遠慮がちなんですね~。
↓ で、こちらが栗本さんから来たメール。
小暮様
01~010まで確認しました。ありがとうございます。
二箇所お願いしたいところがあります。
04の金魚体操ですが、仰向けに寝ている人にも施術者同様、背骨の蛇行の動きが加えられますか?
08のでっちりの図ですが、お尻の上の腰椎四番、五番辺りが少し盛り上がったイラストはできますでしょうか?
ご検討よろしくお願いします。
一読したら何てことない丁寧なメールですが、実はわたくしにはイラッときます。
だって「できますでしょうか?」「ご検討よろしくお願いします」って言われて、「できません」とか「ダメです」とは言えんでしょう(笑)。
そこで、わたしの返信 ↓
以下、了解です
修正に関しては時間の許すかぎりできることをしますので気づかいは不要です。修正等の指示は、体の悩みを抱える読者のために、遠慮なくおっしゃってください。
遠慮しなくて、え”えんりょ”~・・・なんて、ウフッ♪
ところが、↑ と言ってるのに、まだ栗本さんのメールは遠慮がち。
ありがとうございます。今確認しました。金魚体操、縦揺れはオッケーです。でっちりのイラストですが、お尻が強調し過ぎてしまっているので、13のイラストのようになりますか?ご検討お願いします。
検討も何も、やらんといかんのですから
(イラスト送る)
確認しますね。
角煮んしました。雰囲気が出てきました。足の指が立っているので寝かせて下さい。よろしくお願いします。
おお、なかなか小生意気なリクエストしますな。
ああ、一度「イヤだ」と言うてみたい
(イラスト送る)
少しだけ、下げてくたさい。あと、施術者の指は、足の指を持つようにして下さい。
了解侵犯、尖閣諸島です!
(イラスト送る)
持つ手が、もう少し柔らかい感じが出ると大丈夫です。よろしくお願いします。
生意気な指摘ですが、やはりそうですか。
見た人が、そのまま真似されるので…(笑)
(イラスト送る)
これならどや!
もう少し柔らかい感じで…お願いします。
小生意気ですがええでしょう(笑)。
(イラスト送る)
どやどや。これならどや?
オッケー牧場です。
わたしの手の使い方に近いものになりました。ありがとうございます!
ほんまにええんやろな。
てんご言うたらあかんで(ふろむニセ関西人)。
はい・・大丈夫です。
なんて具合に、栗本さん。
だんだん生意気なリクエストをするようになっていきました。
これも稽古の賜物(笑)。
おかげさまで読者のみなさまには良いコンテンツを提供できそうです。
人間の体は個人差がありますので、そのままイラスト通りにならないこともありますが、考えられる限りベストのものがご提供できるかと思っています。
「芋づる式で治そう!」
みなさま、発売はもうすぐ!
みなさまのお手元に届く日が近づいてますよ〜!
乙でございました。栗本さんは、社会の仕組みがわかってないし言語不明瞭だから疲れるんだよね。どこを見て仕事してるんだ、っていう話です。遠慮すべきところではないところで遠慮して、ビクビクしてるんだよ。それを私は「卑屈」と呼んでいます。彼が行っている施設で、本を出していやがったところがあるんだって。それが彼のゆがんだ認知による誤解なのか、本当にそれほど変わった施設なのか、あるいは民度が低いのかわからんが、たとえばゆがんでたり民度が低いところに合わせちゃいかんのだよ。それはゆがみや民度の低さを肯定することになるからね。「役に立つ本を出して堂々としていればいい」という大目的より、身近な人に嫌われまいとするあの小ささが疲れますわ。では。
あ@花さん、おはようございます!
>それが彼のゆがんだ認知による誤解なのか、本当にそれほど変わった施設なのか、あるいは民度が低いのかわからんが
その施設が、栗本さんが本を出したのが面白くなかったというのは本当でしょうね(『本を出していやがったところ』を『出してやがった』に空目)。
その施設というか、そういう人間は世間にいるものだとは思いますが、おっしゃるように、いちいち気遣う必要もありません。
わたしの場合は、そういう気遣いされた立場だったわけですが、別に嬉しくも何ともない。反対に不完全な絵を世に出したくないし、作業効率もわるくなるので、気遣い無用と言ったわけです。
稽古をつけてあげた成果もあってか、だいぶハッキリとモノを言えるようにはなってきたので、あ@花さんにはさらなる”かわいがり”を期待したいところですね。
おはようございます。レスありがとうございます。本を出すのは別にえらくないので、赤飯炊いて祝うほどのもんじゃありませんが、なんで人が本を出すといやなの? 本が嫌いなの? 花風社がキライなの? さっぱりわからん。機会があったら教えてください。
栗本さんは本を出すっていったら、「自費出版ですか?」ってきかれたんだって。それで怒って返事しなかったんだって。そんなの「違うよ」って言えばいいだけなのに、そういうところでなんで黙って怒るのか理解不能なんですよ。
栗本さんは一次障害を治す人ですばらしい技術を持っているんですが、私としては生き物として理解不能すぎるので、いつか喧嘩すると思うので、喧嘩しないうちに芋づる式を出そうと思いました。画伯にも急がせてしまいましたが、今度のイラストは新境地だね! ありがとうございます!
あ@花さん、こんにちは。
>さっぱりわからん。機会があったら教えてください。
あ@花さんはわからなくていいんですよ。
そんなつまらんこと、わかってどうするんですか(笑)
わたしもイラッとする気持ちはわからんでもありませんが、栗本さんの技能を求めてる人も少なくないので、ケンカした後でも、その点は何か考えておいたら良いかもしれません(止めてない・・)。
>今度のイラストは新境地だね!
ありがとうございます!
自分で言うのも何ですが、良い仕事が提供できたようで嬉しいです。
黄色い本では、読者が穴が空くほどイラストを見て真似してるという話を聞いたので、それに応えられるように留意しました。
実はね、夫にも同じこと言ったんです。栗本さんは理解不能だから長いこと関係が続かないだろう、でも一次障害治す人だから早く本を出しとく、と。そうしたら夫は怖い顔をさらに怖くして「おまえと栗本さんは喧嘩をしない」と予言しました。なんで、ってきいたら答えませんでした。なんでだろう、と自分で考えてみた結論はいくつかあるんですが、同郷だからかなあ、とか。でも実は栗本さん、卑屈だけど戦う人なんですよね。そこが大きいかも知れません。戦わないでその場をなーなーで治める人種はいまいちうまくいかないな。
あ@花さん、おはようございます!
おおおお、さすがは自慢の夫!
彼が言うのであれば、そうなんでしょうが、理由をあえて言わなかったというのは、たぶん理由が複合的だからでしょうね。
わたしには、その理由がわかりませんが、あ@花さんがそういう結論を見つけたのならそれなのでしょう。
>怖い顔をさらに怖くして
↑ 何より、ここに何か意味があるような・・(笑)。