いつも心に贅肉を


昨日の記事には多くの書きこみがあり、ツイッターからも反響がありまして、
みなさま、ありがとうございました。
(呆れたとか、バカだという声も多し)。

その中で、二夜さんから「プライド系の記事が多いのは最近の課題でしょうか?」
というコメントをいただいたのですが、レスでも書いたように、
世間を見ると了見の狭いプライドで、仕事や人間関係に支障をきたしてるケースが多い。

つまらないからやめろと言いたくて、記事を書いてます。

そもそも簡単に傷つくようなプライドなら、はじめから持たない方がよろしいかと思います。

仕事をしていれば、自分の能力が至らぬことばかりで、
いちいちそれに傷ついていたのでは世の中がまわりません。

そうは言っても、真実というのは厳しいもの。
本当のことを言われると人間というのは腹が立つものです。

数年前のこと。
私自身も綾小路くんのことを言えないことがありました。
(そうめん離婚のあとも懲りぬヤツ!)

長年、火曜会で一緒に稽古をしている親友が、個展に来て作品の批判をしたのですね。

「小暮の作品はなまってきたな。
 今の奥さまと結婚してから、その傾向はあったが、今回はさらになまってきたわ。
 良い作品もあるけど、これとこれは完全にペケやな」

うぬぬ!
言うに事欠いて、「なまってきた」とは何だ!

互いに遠慮のない仲だったので、個展のあとでの居酒屋では侃々諤々。
まあ、そのくらいのことは平気で交わす仲だったので、
その場はそれで済んだのですが、どうにも腹の虫がおさまりません。
しばらく「このヤロー」と思っておりました。

そんな中、火曜会メーリングリストで、
「次回の稽古はバリ島に行くので、休みます」と書いたところ、
「小暮さん、心に贅肉がたまってないか」とのメッセージ。

これには完全に私もブチ切れてしまい、次に会った居酒屋で大口論ですが、
その親友も「間違ったことは言ってない」と一歩も譲りません。
(別にバリ島に行くからいけないってワケじゃありませんが、
 言ったタイミングも良くなかったのではありますが)。

険悪な仲になった直後、リーマンショックの影響もあってちょっとした仕事を失いますが、
人間というのは愚かなもの。
その時はじめて、彼の言ってたことが間違いでないことに気づいたわけであります。
(ま、仕事が消えたのは、別にそのせいじゃありません
 単に世の中の都合でしたが)。

たしかに個展では甘い作品もあったし、心に贅肉もたまってましたわ。
個展で出す作品は、必ずしも買い手がつくわけじゃないんで、
甘い絵も描いていたことはたしかだったのです。

自分じゃ認めたくなかったけどね。
よくぞ言ってくれた、このヤロー。
先日も、その友だちとホルモン食べながらその話題をしましたけどね~。

それにしても「心に贅肉」という表現、破壊力があるので近頃気に入っているところです。

写真は山形十二双図の「鳥海山」。
心の贅肉はひとしずくも入ってない、そう断言できる一枚です。
あ、じまんしちゃった♪

いつも心に贅肉を” への14件のコメント

  1. Unknown
    本当のことを言ってくださる人って、ありがたいんだと思います。
    その時は、「なにをぉ~」と思いますが、たいていの場合、本当のことだから、悔しかったりするのかもしれませんね。

    プライドにも、良いプライドと悪いプライドがありますが、踏んではいけない地雷もあることを、忘れてはいけないし・・・

    男女の仲も、友達の仲も難しいから、面白いのかもしれませんね。

  2. Unknown
    プライド関係の話しで思い出すのは、

    飲食店で長く続けてる人って、結構飲食業界から出た人より、他の業界から入ってきた人が多いとい言う話。

    僕も全く畑違いのところから飲食店を始めたので、自分は全くの素人という意識が常にあり(今もあります)、どん欲に諸先輩方の話を聴こうとしていたと思います。

    その世界で育った人は、そのプライドのせいなのか、他人の意見やアイデアに素直に従わず、自分のやり方に固執する傾向はあるなって感じました。

    飲食店長く続けながら、いつまでも、謙虚に、素直に、プロの素人で居たいなって思います。

  3. プライドねえ
    最近、このブログでプライドについて勉強させてもらってます。
    うーんと、皆さん謙虚なんだなあと思うのですが、相手に耳の痛いことを言われたとき、それが本当か本当じゃないかはどこで判断されてるのかな、とそれが知りたいです。
    この場合は大親友とのこと、耳の痛いことでもある程度言ってもらえる関係性があったのだと思いますが、そういう関係性があるかないか、そもそも相手に作品を見る目があるかどうか、実績をあげてるかどうか、を私は判断基準にしてしまうのです。それが普通だと思っていたんですけど。
    でも世の中の人って、「耳の痛いこと=ありがたい意見」って思っているらしく、こっちが熟考したあげくその意見を聞き入れないことを選ぶと「人の言うことを聞かない。プライドが~」とか言いますよね。それってプライドの問題じゃなく判断の問題だと思うんですけど。
    だって見る目のない人はいるし、こちらに面白くない気持ちを持っている人もいるわけでしょ。親友だとか目利きだとかわかっていない人からの意見はとりあえずこっちも相手を値踏みするんじゃないでしょうか。その結果あんたの意見は採用しません、って別に普通だと思うんだけど、言われるとすごい怒ったり。顔じゃないよ。こっちにも向こうにも選択権はあるわけで。
    プライドの問題は、私にはわかんないですわ。

  4. 自分だけの判断基準
    画伯こんばんは!
    この前、全く目視せずバックしてきた車にぶつかられました。
    私、かなり怒って声を荒げてしまいました。運転していたおじさん、直後は「全く気づかなかった、すみません修理代、全部私が払います」
    と言っていましたが、事故証明を出すため警察に来てもらうまでの間に微妙に言うことが変わってきました。
    「前に私が同じような事故をした時、責任割合が7対3だった、お互い保険でなおしましょう」等々しゃべるしゃべる…。
    あなたの事故の経験なんて私には全く関係ない、何であなたの判断基準を聞かされなきゃいかんのんじゃい((怒))とますます私の怒りは膨れあがっていきました。
    画伯のブログ見て、自分の判断基準が全てのように言われることの腹立たしさがまたふつふつと込み上げてくるのでした。

  5. Unknown
    MANAさん、おはようございます!

    そうそう、苦言は時にありがたいことです。
    (時にはですが)。
    この場合、実はお互いに感情的なことが入り込んでたこともあって、
    なかなか収束しませんでしたが、
    大切なのはプライドというより、割り切りですね。

    付き合いが長くて仲が良かったりすると、よけいに面倒なことがあるのも確かなようです。
    綾小路くんの場合、つきあいが薄かったということもありましたから・・・。

  6. 平日に
    わらべさん、おはようございます!

    もんじゃ屋さん、鉄板焼屋さんのような大衆的な雰囲気が大切なお店はなおさらでしょうね。
    中には「私語禁止」みたいなラーメン屋さんもあるみたいですが、
    わらべさんの場合は目指すものが違いますからね。

    お客さんというのは、実に理不尽なものですが、
    真面目にやっていることは見てくれるもの。

    実は「心の贅肉さん」は東久留米在住の人で、
    わらべさんの話をしたら行こうと言ってました。

    いずれ平日、連れて伺いますので、その時はよろしく!

  7. 一本!
    あ@花さん、おはようございます!

    いや、痛いところを突かれましたな。

    漢の高祖ではありませんが、人の言うことを素直に聞く人の方が、
    世間では褒めたたえてくれますが、それは上手くいった人限定ですからね。

    神田橋先生ではないですが、素直の反対側には優柔不断さがあり、
    決断力の反対には、人の言うことを聞かないことがあると思います。

    私も以前、悪意のアドバイスに翻弄されたことがあって、
    (素直に聞いてしまった)
    その時は、人の言うことを鵜呑みにしてはイカンと思いました。

    親友との間の話は、ご指摘のようにちょっと微妙でしたな。
    まあ相撲でも迷いがあると、ロクな取り組みにならないですからね~。

  8. ふつふつ? ふっふっ?
    いっちゃん、おはようございます!

    うーん。
    そりゃ、事実がどうだっかしかないでしょうな。

    どう考えてもいきなりバックしたおっさんがイカンわな。

    ただ、意地悪い見方をすれば、いっちゃんの車の方が後方だから、
    「アンタがぶつけたろう」なんていいかねませんね。
    (検証すりゃ、すぐわかることですが)。

    >画伯のブログ見て、自分の判断基準が全てのように言われることの腹立たしさが
    >またふつふつと込み上げてくるのでした。

    要はそこですな。
    容赦なくおっさんから絞り上げてください。

    それって、最近の話?
    けっこう事故、多くないですか。

    今回のは不可抗力ですが、どうぞお気をつけて。

  9. Unknown
    ブログに名前が出てたからびっくりしました(笑

    世間を見ると了見の狭いプライドで、仕事や人間関係に支障をきたしてるケースが多い。>

    あ、これ私のことかも(^-^;;;;;;;;;

    余り考えてないのか悪気は「全く」ないのですが
    知らず知らず指摘して欲しくないことを指摘して
    縁遠くなった人も数知れず・・・

    人に合わせたりいろいろやってみましたが性に合わず
    ある程度素でやって、合わなきゃ合わないでいいや 仕事じゃないし
    ってとこに落ち着いてます

    いや~   難しい
    最近の口癖ですけど「悪い子じゃないのよ」です(笑

    話は飛びますが
    絵   これ好き
    いいですね

  10. ゴールド免許です!
    >それって最近の話?
    >結構事故、多くないですか?
    運転免許取って25年になりますが、始めてです。私が不注意っぽいと思ってますね…図星です(笑)
    自分の不注意しっかり自覚していますので確認の鬼になってます。
    運転はカーとならずに冷静に。。。ですね。

  11. 続きは次回
    二夜さん、おはようございます!

    勝手にお名前出して失礼いたしました。
    びっくりさせてゴメンナサイ♪

    >あ、これ私のことかも(^-^;;;;;;;;;

    ご安心くださいませ。
    たぶん違うと思います。
    その手の人は、記事を読んでも自分のことだとは思いません。

    二夜さんと縁遠くなった人は、いわば綾小路くんみたいなもんですよ。
    二夜さんと疎遠になった人の関係は、私と綾小路くんの関係に似てると思います。
    (もちろん、二夜さんの立場が私の立場です)。
    プライドが高いゆえ機嫌を損ねたのは、疎遠になった人。
    二夜さんではありません。

    気にせずほっときましょう。

    >最近の口癖ですけど「悪い子じゃないのよ」です(笑

    「悪い子」が何でわるいのかわかりませんなあ。
    どういう意味の悪い子か知りませんが、二夜さんがわるい人間じゃないのは、見ればわかることです。
    それも気にせんで、ええんとちゃう?

    誤解されたら、された時のことです。
    相手が人間の良し悪しもわからん人だったら、反対に何を思われても構わないと思います。

    相手に合わせると苦痛ですよ。

    ただ、良かれと思うことでも、言いたいことは半分に。
    話の続きは、またお会いしたときにでも♪

  12. カーっとせず♪
    いっちゃん、おはようございます!

    >私が不注意っぽいと思ってますね…図星です(笑)

    あ、誤解されてるようですが、おっさんが一方的にバックしてきたのはわかってますよ。

    事故って、起こるときは続けて起こるもので、物理学でもプアソン分布と呼ばれ、証明されてるそうです。

    ともあれ、おっさんには容赦なきよう。

    車の事故は、もう”来るま”い・・なんて、ウフッ♪

  13. face to face
    画伯と親友の関係だから(ここでは上下関係がはっきりしてます)そうなんだろうと思いたいです。他の関係ではNG。たしかに、何でも日本語の「プライド」に置きかえると解釈が違う気がします。日本人はプライドだらけになります。

  14. Pride and prejudice
    naotさん、おはようございます!

    たしかにこれってプライドの話じゃありませんね。
    ちょっと違うかな。

    そういえば、オースチン原作の映画「プライドと偏見」は、
    原題が”Pride and prejudice”。
    昔の邦題は「高慢と偏見」でいたから、日本語のプライドというよりは「高慢」とか「自尊心」かもしれませんね。

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