お命、頂戴いたします!


本日はお天気もよろしいので、地中海ダイエットの続き。
(ただしオリーブオイルの話はあとまわしです)。

ところでダイエットなんて一口に言いいますが、「痩せる」という意味だけじゃありません。
もともとダイエット(diet)とは「1日の食事」ということで、
食事制限や健康維持が本来の意味だそうです。

地中海式ダイエットというのは、いわば地中海式「医食同源」です。
痩せ過ぎの人の場合は、当然、逆に体重を増やす(健康的に)こともあるわけです。

なんでも1960年頃にヨーロッパで国勢調査をしたところ、
南イタリアやギリシャのクレタ島の住民が、妙に平均寿命が長いので、
「これはなぜだ?」と研究者たちが目をつけたのが出発だそうです。

そのウラには、アメリカやヨーロッパの金持ちは、クレタや南伊の貧しき人々が、
自分たちよりずっと健康で長生きだったのが、相当ショックだったみたいですね。
昔から日本じゃあ「粗食は長生きする」なんて言われていたから、驚きゃしませんが・・・。
(もっとも粗食といってもバランス良く、食い過ぎないってことですが)。

そこで地中海に暮らすの貧しき人々の食事や生活習慣を徹底的に調べた結果、
たどりついたのが地中海式ダイエットだったんだとか。

で、その極意といえば実にシンプル。
それは適度に食べ、適度に動き、適度に休息をとることだというのです。
食事は野菜と果物、そして穀物が中心。それを毎日十分に食べる。
油はオリーブオイルを使い、チーズやヨーグルトなどの乳製品を適量。
タンパク質は豆と魚介類が中心で、肉も適量なら大歓迎。
仕上げは食事と一緒に適量のお酒を飲む。
こいつはなかなか嬉しいダイエットだけど、ほんまかいな?

地中海式ダイエットの優れている点は、人間の営みに逆らわないってことでしょうか。
人間は食べたいのをガマンできないし、眠いのもガマンできない。
1日2日徹夜したり、飲まず食わずでも死にはしないが、そんなこといつまでも続きません。
普通の人は、余分なカロリーを意志の力で節制したり、運動で燃焼させるなんて言っても、
苦行を覚悟しない限り、そんなことはできません。私はできないぞ。
地中海式ダイエットの特筆すべきは、食べることを極端に抑制しないことでしょう。

南イタリアの食においては、色のついた野菜や果物を多く摂るのが健康の秘訣。
これは中国の医食同源に基づく、青・赤・黄・白・黒の五色(ごしき)の食べ物を
バランス良く食べなさい、という考えに近いです。

ちなみに色のついた食べ物を摂ることには、きちんとした意味があると思います。
リコピンやカロチンの赤や黄色の効能といった、化学的分析はもちろんですが、
それよりもっと根源的な「食べること=命をいただく」
という意味につながるからだと私は思います。

フランスで大ベストセラーになった科学書「世界でいちばん美しい物語」によれば、
生き物に色がついてるにはそれなりの理由があそうです。
つまり色素というのは変化しやすい物質だから、
環境のちょっとした変化に最小のエネルギーで対応できるというのです。
トマトは短期間で緑から赤に変わるし、イカやタコなどは瞬間的に色を変えられる。
サカナでも生きて泳いでる時と水から揚がった時では、まるで色が違う。
あまりに安定している成分ばかりだと、生物として命を保つことができないんだそうです。

難かしい理屈は色々あるだろうが、色のあるものをいただく=命をいただく。
そんなことが、どの国にせよ医食同源の基本にあるのかもしれません。

手前味噌ながら、世界でいちばん美しい物語」は、
拙著「シエスタおじさん」が深く影響を受けた本でもあります。

お命、頂戴いたします!” への4件のコメント

  1. ぼ~
    「生きることは食べること」と残そうとする子供に言ってるわたし。「生きることは命をいただくこと」がその前にあること 忘れがちですね・・・。 

    おじい様集団凄い、いいですねまったりとしていて。お元気そうに見える老人方が一日ぼ~。国民性でしょうか、福祉もしっかりしてるかな。

    日本のおじい様だったら、数人は必ず何かしら仕事を探してごそごそ働き始める気がします。いえ数人ではなくほぼ全員・・・。

  2. じーさまの行動理念
    ダイエットも色々ありますね。
    でもこの「地中海式」だと、リラックスして出来そうですね。
    写真のおじいちゃんたち、本当にノンビリというか、隠居生活を満喫している感じですね。
    日本のじーさま達は「休むこと=怠けること=罪悪」という思考に
    とりつかれている人が多いです。

    リラックスする方法を知らずにがむしゃらに働いて生きてきた世代ならではの理念なのでしょうが
    休息と怠けることは別物だというのを理解できないんでしょうね。

    一昨年亡くなった私の祖父は、こういう日本のじーさまらしくない「常にリラックス、常にマイペース」を維持した人でした。
    ごはんも睡眠も、自分に合ったペースを維持。
    仕事も適当、遊びも適当。絶対無理をしない人で、思春期の私には「怠け者」に見えたこともあります。
    でも、だからでしょうか、大きな病気もせずに
    97歳の大往生でした。
    私の主人の祖父も似たような方だったらしく、私の祖父と同じ一昨年に104歳で亡くなりました。
    今頃、二人で「孫同士がお世話になってます」なんて、天国で(写真のおじいちゃんのように)ノンビリしてるのかしら?

  3. ラテン男の終着駅
    いっちゃん、おはようございます!

    シチリアのじーさまたちですが、よーく考えてくださいませ。この人たちは正真正銘のラテン男。つまり、若い頃は情熱的に恋をして、ナンパの限りを尽くした人たちだった可能性が高いということです。

    ラテン男は若い頃に精力を使い果たしてしまうのか、歳をとって、こんな風に何もしなくなる人たちが多いですね。もっとも、写真を撮ると「金よこせ」なんて言われますが。

  4. ベッティのお父さん
    オルキリアさん、おはようございます!

    いや~、お話を伺うとマイペースというのは、実に体に良さそうですな。こちら写真のラテンじーさまたちも、若い頃に不倫や駆け落ちをした挙げ句、この土地を永住の地とした人たちだったのかもしれません。どこだっけ・・・たしかシラクーサだったと記憶してます。
    長生きの秘訣は、この日向ぼっこなんでしょうな。

    20年以上前のの写真ですが、オルキリアさんのおじいさまたちに当てはめると、かりにこの人たちが80歳前後だったとしても、この中のの誰かはまだご存命の可能性がありますな。

    ここまで、じーさんではありませんが、年配のラテン男として私は「アグリー・ベッティ」に出てくる、ベッティのお父さんが好きです。メキシカンで若い頃、色々あってNYクイーンズ地区で暮らすお父さん。
    役どころは料理上手で、いつも家族に料理を作っています。
    私もここまでの歳じゃありませんが、フライパン片手に料理する姿は他人に見えなかったりして。

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