進歩的な、あまりに進歩的な


話は、昨日アップした東京新聞の切り抜きに戻ります。
日本在住のフランス人女性コラムニストが、
「”進歩的な国は”地方参政権を外国人に与えている、だから投票させてよ」
という意味のことを書いています。

まあ、何てこともない記事ではあるんですが、今までも書いたように
「すみません。お気持ちはわかりますが、そいつはなりません」というのが、私の意見。
ただ、それよりも気になるのが、彼女だけでなく”外国人参政権を認める派”の多くは、
”進歩的な国は行っている”という、ファッショナブルな理由を根拠にしてるような気がします。

この「進歩的」って言葉は、実にクセ者なんですよね~。

進歩的な人たちが「ゆとり教育」をはじめたわけだし、
進歩的な考え方によって、遺族の気持ちを無視して「死刑廃止」の法律を作らせる。
さらに囚人の人権を考慮して、泥棒や性犯罪者に快適な刑務所を与えるというわけです。
なんか自由度の高さ=進歩的、と勘違いしてるみたいですよね。

たしかに自由、平等、人権といったアイテムは、民主主義の根幹ではあるんだけど、
無制限に与えればインフレを起こして、その価値を失ってしまいます。
自由度が高ければ進歩的になるという単純なものではなく、
かのドストエフスキーも”カラマーゾフの兄弟”の中で
「人間なんて、自由の重荷に耐えられない か弱い存在だ」なんて言っているくらいです。
その自由の重荷にガマンできなくなった人たちは、
イスラム教徒、キリスト教徒などにおいては、しばしば原理主義に立ち返るくらいだもん。

では自由と平等を何より大切にするフランスで、最近何があったかといえば、
「ブルカ」というイスラム女性が顔をかくすためのヴェールを禁止しよう、
ということが議会で提言されたんだそうです。
サルコジ大統領はブルカがお嫌いのようで「女性抑制のシンボル」だから、
公共の場でブルカをするなと発言したそうで、これは相当な物議をかもしている。
だって、フランスでブルカをしてるイスラム女性の多くは、
自分の意思でしてるんだもん。

彼女たちがブルカをしようが、するまいが、私はどちらでもかまわないと思いますが、
ブルカする方が進歩的でしょうか?
それともしない方が進歩的でしょうか?
そんなこと、誰もわからないと思います。

写真は三田製麺所 赤坂見附店のつけめん大盛り。
ものすごいボリュームで700円。コシもあってなかなか旨いです。

進歩的な、あまりに進歩的な” への2件のコメント

  1. 違うんです、あなたとは
    あなたはあなた、わたしはわたし、芥子は芥子、
    なんのゆかりがあるものか。

    彼女からは、
    HPとか観ただけでの感じですが、
    パンが無いならケーキを食べれば、
    というメンタリティーを勝手に感じてしまうのです。
    (ごめんね、ごめんねー)
    或いは、阪神淡路大震災時の西洋からの迷言、
    なんで箪笥の傍なんかに寝て居たの?
    というセンスですかね、伝わってくるのは。

    「ヤノマミ」、つったかなあ、アマゾン最後の裸族。
    一万年前(?)からライフスタイルを変えていない皆さん。
    (進歩的な方々から強制されてパンツだけは身に着けて居ますがね。)
    自給自足。
    (サイコーのグルメは猿の丸姿焼き。
    チビ共は脳ミソかっぽじって、しゃぶります。
    猿の表情?が、目がなんとも言えない、
    って、勿の論、死んでますよ。)

    彼らは信じています。
    ヒトは死ぬと、精霊と成って、天に昇り、
    オトコは蟻とかに生まれ変わり、
    オンナは蚤とかに生まれ変わる、
    んだそうです。
    スーパー男尊女卑なので、こんなんですね。
    (これも進歩的な価値観による言い訳?)

    そして、蟻とか蚤の姿で、要するに虫けらです、
    ヒトか何かに踏み潰されたりして、死んだとき、
    もうそれでおしまい。
    Nothing。

    なんというすがすがしさ、
    アッシは感動してしまいました。
    腑に落ちてしまいました。
    そうだったんだあ。
    (彼らに殺される覚悟で撮った?
    映像の迫力も感動を手伝ってるんですが。)

    これを進歩的な皆さんはどうお考えになられるのかな。
    野蛮? 下卑? 不幸? 惨め?
    敢えて言いますが、これと「進歩的」は、
    どっちが正しいですかね?

    んなこと分からない、アッシには。
    彼女には分かるんでしょうね、きっと。

    氷川神社の夜の闇、蟻さんたちに気を付けて散歩して、
    諸行無常(神社なのに)に乾杯。

    んでもって、投票させてよ、ってか、
    やんだよー。

    いつものように、支離滅裂の言いっ放しで、
    まっぴらごめん、マスオさん。

  2. アマゾンの族長たち
    お頭さん。
    いつも煽られていただき、ありがとうございます。

    立花隆がアマゾンの族長たちと会ったことがあるそうですが、
    みな、ひとかど以上の人物だったそうです。
    もちろん評価は日本の政治家のアベレージより上。

    自然と隣り合わせの世界では、
    リーダーが判断を誤ると、一族の滅亡につながりますからね。
    で、続きはブログ本文ということで。

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