戦後しばらく経った私の世代からでしょうか、学校では「命は一番大切なもの」と教わってきました。
「命はかけがえのないもの」
「子供に命の大切を教えたい」
もちろん、それは間違いではないとは思います。
でも、人生折り返しをとっくに過ぎ、昔ならお釣りが来る年齢になった今、自分の命を含め、命は必ずしも一番大切なものではないように思えてきました。
世の中には命をかけて守ったり、通したりしなければいけないものがあることも確かです。
どの命もいずれは100%尽きてしまうのが、この世の常でありますゆえに。
「人の命は地球より重い」と、どこかの総理が言った言葉は、なんとむなしい世迷言でしょう。
その言葉を鵜呑みにした挙句が、このコロナ禍の中…。
子供や若者の自由を平気奪う一方で、自分たちに矛先が向けられると、「年寄りは死ねというのか」といった、自分本位の高齢者を作り出してしまったのが、戦後からの教育かもしれません。
もちろん、命を粗末にするなどもってのほかです。
自分を入れた人の命はもちろんですが、日々食事としていただく、ほかの生き物の命も同様ですね。
命は何よりも大切なものゆえ、使い方を考えなければいけない。最近、私はそんな風に思っています。
後藤新平翁の言った「人を残して死ぬのが上だ」というのは、そういうことではないでしょうか。
そうは言いつつ、私自身は好きなものを飲み食いしつつ、自分の命を大切にしておりますが(苦笑)。
そんなわけで、写真は「赤坂とだ」の素晴らしいコースです。