マウリツィオ・ポリーニの「ベートーベン ピアノソナタ全集」が凄い!

ちょっと前に購入したマウリツィオ・ポリーニの「ベートーベン ピアノソナタ全集」ですが、これが何度聴いても飽きなくて凄い! かの大ピアニスト、マウリツィオ・ポリーニが30数年にわたって録音したベートーベンのピアノソナタ全曲です。

バッハの平均律クラーヴィア曲集が旧約聖書なら、ベートーベンのピアノソナタは新約聖書だという、わけのわからない比較をされる本作ですが、個人的なことを言えばベートーベンのピアノソナタ全集は節目節目の時に聴き込んでいました。

22年前、フリーランスになった時には、アルフレート・ブレンデルの全集を聴いていたし、その次の節目にはフルードリッヒ・グルダのものを聴き込んでいました(どちらも素晴らしい)♪

今が自分にとって節目かはわかりませんが、ベートーベンのピアノソナタは、聞くほどに何かをうったえ教えてくれる気がします。

発売された当時はあまりに評判だったポリーニのベートーベン ピアノソナタ全集、しばらく買わずに様子見していましたが、昨年の新婚旅行後に購入し、聴いてみてしばらくは言葉を失う素晴らしさでした。

こちらはベートーベンとまったく関係ない、るるぶ港区に掲載された赤坂の絵地図。額装してお嫁に行きます♪

ポリーニといえばショパンの演奏などで、かのヴィラデミール・アシュケナージと双璧と、吉田秀和先生に絶賛されたピアニストで、私も学生時代にヘビロテをしていて、生演奏も何度か聴いたことがありました。

アシュケナージがピアニスト以外にも指揮や音楽プロデュースなど、多方面で活躍っしている一方で、ポリーニはピアノの求道者的存在として、違った音楽家になっていった気がします。

アシュケナージの国籍がロシアで、ポリーニがイタリアということで、国のイメージからすると真逆な感じなのが面白いところ。

運動オンチの黒人、陰気なブラジル人、センスの悪いフランス人、冗談が言えない大阪人がいるように、ポリーニは無口なイタリア人らしいですね。

若いうちにショパンコンクールで優勝するも、そのあとコンサート活動を一切せず、10年くらい音楽家としての研鑽を積んでいたというのが、この人らしいところです。

ポリーニの「ベートーベン ピアノソナタ全集」のどこが凄いって、それは演奏技術とか、音の美しさなどは当たり前に凄いのですが、聴くほどにベートーベンが何を音楽で言いたかったが伝わってくることです。

森を散歩するベートーベンの姿、星空を眺めるベートーベンが思い浮かぶとでも言いましょうか。

私にベートーベンが言いたかったことがわかるとは言いませんが、楽聖はきっとこの世界全体、宇宙を表現したかったのではないかと思います。もっともすべてのアートは、そんな意味を持っているのではありますが。

うまく言語化できませんが、言語化できないのが音楽でもあるので、興味のある方は百聞は一聴に如かずで、ぜひ一聴をオススメいたします。

↓ アークヒルズのマルシェで安く購入したプチ白菜で、作ってもらったステーキです。フライパンでステーキにした白菜に、バターとクルミの濃厚なソースを和えるだけですが、野菜高の今の時期では贅沢品になりますね。でも、早く野菜が安くならないかなあ。

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