今さらですが、いや、驚きました。
稀勢の里の逆転優勝!
その日はTVをつけたのが5時40分頃。
千秋楽なら優勝インタビューの時間なのですが、結びの一番で鶴竜と日馬富士の一番をやっており、ちょっとびっくりしました。
こちらにとって、どうでも良い一番が終わると、稀勢の里の勝負前の顔は映っていて、即座に「まさか」と思いました。
優勝決定戦です。
本割の一番、見逃してしまいましたが、まさかの優勝決定戦!
左腕は動くのか、稀勢の里!?
普通に考えれば、後々のことを考えて休場ですが、やはり力士というか、特別にこの人は常人ではありませんね。北の富士さんでさえ休めといったケガでしたが、どういうケガだか誰もわかってないし、まあ横綱が決めること。
十四日目の相撲は、あっさり土俵を割り、鶴竜にも「力を感じなかった」という稀勢の里ですが、千秋楽は抜群の回復力を見せたようです。
優勝決定戦の前の稀勢の里の顔は実に穏やかなもの。
この顔を見た時には「もしかして・・・」と思い、照の富士がつっかけた時は「勝った」と思いました。
劣勢からの逆転は、横綱昇進に花を添えた白鵬との一番を思い出させました。
ケガをおしての逆転優勝は、相撲生命を縮めた貴乃花が武蔵丸に勝った一番を思い出す、という人もいますが、あの時の貴乃花の表情は、滅多に見せない阿修羅の形相だったのが、この一番を終えた稀勢の里はまったくの如来顔。
素人の思い込みかもしれませんが、大丈夫なんじゃないかな。
格闘技はカッとしたり怒ったりする時に、よくケガをします。貴乃花のあの顔は、それとは違うけど鬼の顔。余ったエネルギーが自らの体を傷つけたのかもしれません。
一般的に格闘技は「人を叩きのめすのが好き」とか「闘争心の塊」といった人が強くなりますが、本当に強い人は大鵬や双葉山のように穏やかなもの。まさに木鶏であります。まあ、そんな人は滅多にいるものではありませんが。
巡業も参加したいと言ってる稀勢の里ですから、心配ないと思います。