プラド美術館展に怒る残念なおじさん

横浜美術館で食事をしたあとは、東京駅の三菱一号館美術館に大移動。
何を隠そう、いただいたチケットを消化するということなのですが(笑)、このプラド美術館展、自分的にはけっこうツボでした。

プラドといえば、ベラスケスのラス・メニーナスをはじめ、ゴヤのマハなど星空の如くの名品を収蔵した世界屈指のミュージアムです。
もちろんそれクラスの名品は企業のイチ美術館に望めるべくもなく、国立博物館級でないと、やってくることはありません。

今回の展覧会も小品を中心にしたものでしたが、なんせこの展覧会の最初の企画を立てたのがプラド美術館自身という、館の面子がかかった企画展です(2013年)。
もちろん、最初の展覧会はプラドで行われ、それからバルセロナで巡回。

今回の三菱の企画展は、 その流れを組む展覧会ですから、作品のクオリティは折り紙つきと言って良いでしょう。

ヒエロニスム・ボッシュの「賢者の石の除去」が来ていたのは驚きでしたが、なんと彼の作品は本邦初公開。貴重な1枚がさりげなく展示されていたのもすごい!

この絵は、昔ライフの子供用科学雑誌「心の話」とかに、間違った精神科医学療法として掲載されていて、それが私がボッシュという画家について知ったきっかけになったわけで・・・個人的には大変嬉しい1枚でした。

↑ こちら、ポスターの目玉になっている一枚の絵。

こちらアントン・ラファエル・メングスという初めてその名を聞く画家でしたが、まだ少女の片鱗を残す若い女性の肖像。

この女性が、スペイン王カルロス4世の妃、マリア・ルイザ・デ・パルマの若い頃なんだそうですが、プラド美術館の企画にあったのか、三菱の学芸員が考えたのか、この絵の脇にはこんなものが↓

最近の言葉でいうと、劣化が激しいとでも言いましょうか。

そんな感じで絵を見るというのも、なかなか面白いものです。

ところで残念だったのが、展示を見てる人の中で2名ほど、ほかのギャラリーを押しのけるように絵を見るおじさんがおりました。

おじさんというか、どちらもとうに定年は過ぎてる感じで、平日の昼間に展覧会を見てることも(おまいう)それを物語っている老境に入った男性です。絵を見ながら何か自己主張をしたい風で、スタッフの女性にも何か話しかけてる感じ。

で、展覧会を見終わってミュージアム・ショップに行ったら、その1人が店員の女性にこんなクレームを・・

「プラド美術館というから来てみたら、ベラスケスやゴヤの有名な作品がまったくないじゃないか!」

うーん。

そのクラスの作品が来るのだったら、国立博物館あたりでないと出来ないはずよ。せっかく小品ながら名品が来てるのに、楽しめないなんて幸せじゃないんだなと思いながら眺めていると、店員の女性曰く・・

「そうおっしゃる方、多いんですよ〜。ホント申し訳ないですね」

と、大人の対応。立派だなあ♪
出来た店員さんということもあるでしょうけど、そういう文句を言うおじさんが多いんでしょうね。
キレる年寄りが増えてると言いますが、けっこう近いものを感じました。
ああならないよう、気をつけねば(真顔)・・・。

プラド美術館展は来年1月までやってます。
地味ながら素晴らしいクオリティの作品群は必見、ぜひ足をお運びくださいませ。

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