「三菱の至宝展」を見に行きました〜実に渋い展覧会ですが見応え十分! 圧巻は何といっても“曜変天目茶碗”ですね!

昨日は猛暑の中、「三菱の至宝展」を見に行きました。

いや〜、いぶし銀のような渋い展示でしたけど、実に素晴らしい展覧会でした。
さすが、三菱。ええもんお持ちやなあ(ふろむニセ関西人)。

▲白眉は何と言っても「曜変天目茶碗」ですね。

漆黒の中に宇宙が浮かび上がってくるような大小の斑文は、まさに至宝という言葉に相応しいもの。中国の南宋時代に福建省で作られたとする曜変天目茶碗ですが、現存するものは、世界でわずか3点だそうです。

そのすべてが日本にあるというのですから、これを見ないわけには行きません。

三菱の静嘉堂文庫美術館に所蔵されている本作がそのうちの1点で、曜変天目といえばこの作品を指すほど世に知られた一品です。

ちなみに、あとの2点は大阪の藤田美術館、大徳寺の龍光院が所蔵しているそうです。

今回の展覧会は、岩崎彌太郎、彌之助 、久彌、小彌太という三菱の創業から4代にわたるコレクションを一堂に介したもの。
収蔵している静嘉堂文庫美術館が、来年秋に東京丸の内の明治生命館に展示ギャラリーを移転するのに伴ったのが、今回の展示です。

曜変天目茶碗以外は古文書や鎌倉時代の刀剣など、実に渋いものばかりなのですが、見ていて「よくこんな時代のものが残っていたな」と驚かされるばかりです。

また、平安時代に書かれた司馬遷の「史記」の写本など、いやはや、こんな渋いものが国宝なんだと思いながら、まじまじ眺めると何やらわからないながら、感慨深いものが…(笑)。

また、世界地図の収集なども実に興味深い。

戦国時代などでは、地図はまさにトップシークレット。
その地に何があるのか、ルートはどうなっているのかなど、地政学的な見地で岩崎家が地図に興味を示していたのが、手にとってわかるのが面白いですね。

また、現在の皇居を中心にした江戸の大地図は、まさに住んでいる場所ですから見ているだけで楽しくなる。

渋い渋い展覧会ですが、一度ご覧になることをオススメいたします。

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