
吉祥寺・葡萄屋のフィレステーキ、炊き込みご飯、汁物、香の物
昨日は叔父の三回忌。
法事を阿佐ヶ谷の世尊院で行い、お清めには中央線の吉祥寺にある葡萄屋という老舗に行きました。
阿佐ヶ谷から吉祥寺まではお車代をもらってタクシーを使用。
乗って運転手さんの言葉が少し違うので名前を見ると、日本人にも中国人にもいる姓ですが、名前の一文字に、まず日本人が使わない漢字を使っています。
(珍しい・・・中国人の運転手かな?)
態度も悪くないし、運転も慣れてるようなので、あまり気にもせず場所を指定ました。
ところが、どうやら店の場所が車を停めにくい場所らしく、降りる場所を指示した紙を見ると、目的地の葡萄屋から少し離れた東急百貨店の角っこになっていたのに、この中国人ドライバーさん、少し混乱したようです。
停まったところは同じ東急でも、違う角っこなようです。
母を寒い中、あんまり歩かしちゃいかんと思い、ぐるっと回って行ってと言ったところ、ドライバーと母曰く。
「いいんデスカ? 駅のマワリは一方通行多いデスヨ」
「アンタ、大丈夫よ。このくらい歩いていけるわよ」
そりゃそうだろうけど、寒いし、ここは目的地の近くに行ってと指示しましたが、なんせ土曜のお昼どきで、吉祥寺駅の周辺は人と車でごった返していて、なかなか進みません。
「アンタ、さっき降りてれば良かったのよ!」
「そんな、済んだこと言われても!」
と言い合いになりましたが、そんなことを言っても車は目的地に着きません。
「カーナビ使ってセットしてください」
「カーナビはこんな近くダト、使えないデスヨ」
「そんなわけあるかい! いいからセットしてください」
中国人ドライバー、おそるおそるカーナビをセットしはじめましたが、さすがに言語の違いがあるのか、まったく使い慣れていないようす。
なら、近くだと使えないなんて言わず、素直に使い方がよくわかりませんって言えよな〜。この辺はさすがに中国です(苦笑)
吉祥寺駅前をグルグルまわってから細い路地に入り、どう見ても右折も左折も不可能なT字路に入っていこうとします。
「方向はこっちデス。ここ入りマショー」
「だ、大丈夫? こんな道まわれるの?」
「大丈夫デス」
しかし、右側は塀で左側は右折を妨害するかのような、太い鉄の杭が立っています。たぶんここの持ち主が車の通り抜けができないよう、わざと杭を立てたのでしょう。
「やっぱり無理デス」
「もういい! ここで降ろして」
「スミマセン・・・バックシマス」
「あああ、足が挟まれちゃうわよ! 気をつけてちょうだい!」
「スミマセン、ホントにスミマセン・・・」
か細い声で謝るドライバー。
あんまり言ったら気の毒と思いましたが、まあこれは言われても仕方ないかな。
ただ、総合的に言えばこのドライバー、別に悪いドライバーでも何でもありません。
むしろ、その辺の日本人のドライバーより、ずっと道も知っているし運転も上手です。まあ、そうでないと会社も採用しないだろうしね。
ただ、タイミングなどわるい条件が重なったんですな。
焦って慌ててしまったというのもあるのでしょう。
幸い停まったところは店から目と鼻の地点。
間違った方向には行ってなかったんですな。素直に謝るし、まあそうでないと日本ではやっていけないでしょうけど(笑)。
でもカーナビが使えないとか、入れない道に大丈夫って言って入ったりするなよな〜。
日本も外国人のタクシードライバーが生まれる時代になったと実感した次第です。
ただ、先ほども言ったように、この中国人ドライバー。
別にさほど悪かったわけじゃありません。
同じ状況で日本人のヘタな運転手だったら、もっと悪いことになっていたでしょう。
違う状況で第二言語がなかなかうまく活用できなかったんでしょうな。
むしろ最近のタクシー運転手の質の低下は著しく、麻布十番から西麻布にも行けない、赤坂から青山一丁目への道も知らない東京の運転手は、多くの人が複数経験したことでしょう。
そんな中で、この人。技能があるんで採用されたんでしょうな。
ま、曲がれない道に入ったりするのは反省したでしょうから、今後に生かしてほしいもの。 むしろ外国人でもかまいませんから、もっと道を知っている上手なドライバーが出てきてほしいものであります。
そのうち大相撲のように、外国人ドライバーばかりという世の中が来るかもしれません。