大惨事の執着駅


巷でよく聞く話でありますが、東電の場合、
福島第一原発を最初から廃炉にするつもりで処理すれば良かったのに、
40年前の炉を、事故後も何とか使おうとしたために、
その後の連鎖を引き起こしたという話があります。

なんでも福島第一原発は東電の稼ぎ頭で、
今までに何10兆円という金額を稼いだ金の卵だったといいます。

真偽のほどは、私のような素人にはわかりませんが、
これは財産に執着したために、傷口を広げてしまったということになります。
(財産以外でも、地位なり立場なりでも同じことでしょう)。

海外ドラマなどでは、悪玉たちが、権力に執着するゆえに、
沈静化できるものを放置したり、
優先順位を自分の都合に持っていこうとして、大惨事に結びつくパターンが多いですが、
この場合、それを地でいくことになります。

年齢を重ねて、それによって地位や財産を得ると、
人間というのは手放したくなくなるんでしょうね。

望まずして、すべてを一瞬のうちに失った被災者の方たちと、
これは対照的な図式です。

人間だから、ある程度何かに執着するのは仕方ないことですが、
有事の時に、それが害になるのは、
プライオリティに自分の保身が先に来て、やらなければいけないことが、
後回しになるからでしょう。

この大震災で自衛隊が賞賛されるのは、
自分たちの任務に対して、必要以上の報酬や賞賛、名誉を求めず、
粛々と仕事をこなしていくからだと思います。

優先順位を自分の都合で変えてしまう、あるいは優先順位がわからないというのは、
このような大事故を引き起こすことになりかねないのですね。

ところで事故ではありませんが、どこかの募金団体が集めたお金が、
なかなか現場に行き渡らないことがある。
よくよく理由を聞いてみると、被災者に平等に分けるための審査をするため時間がかかるのだとか。

しかし審査してる間に人が死んだり、病気になったりすれば、
それはまことに本末転倒な話です。
分けられるところから、どんどん分けていけば良いのに、何でそれをしないのでしょうね?

これも優先順位を間違えてしまったパターンで、
私欲がからんでないからマシなようですが、何も考えてない点が始末わるい。
お役所仕事的なだけに、なかなか変わることができないと思います。

震災から3週間。
未だに有事と理解していない人たちが多いと思われますが、如何なものでしょう。

写真はのトルコ料理店アセナで作った震災のためのTシャツ。
レベントシェフと看板娘ネスリンちゃんをあしらったもので、キャラクターは私の作品です。
手前味噌だけど、本物は色もデザインもなかなか良いですよ♪

大惨事の執着駅” への3件のコメント

  1. 自衛官の憂鬱
    知り合いの従兄が災害派遣の自衛隊員で岩手県に行っているそうです。
    瓦礫を処理していると遺体が続々出てくるそうですが、子供をかばうように抱いたまま死んでいる母親を運んだそうです。
    死後硬直で2人がからんだままはずれなかったそうですが、これなんかいいほうでまるで戦火の後だそうです。
    そんな訳で自衛隊員も交代していないので3週間がたちかなり精神的にやられている人が多いらしい。
    炊き出しの担当で暖かい食事を配っていても自分達は缶詰の食事が日に2回だけ。
    本当に頭が下がる思いばかりです。

  2. エールを!
    すぎさん、おはようございます!

    いや、痛ましい。悲しい。
    被災地の悲惨さはテレビで見てるのとはまったく違うそうですが、
    自然の無慈悲さを思い知らされます。

    自衛官の活躍はようやくNHKでも放映するようになりましたが、
    おそらく朝日系列は今後もしないでしょうね。

    物資をパラシュートで落とせないとか、
    ホーバークラフトが使えないなど、
    おかしなことがいっぱいです。

    ともかくも従兄の方にエールを送る次第です。

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