連休の日曜日は、渋谷ユーロスペースに映画『見えるもの、その先に〜ヒルマ・アフ・クリントの世界』を見てきました。
ヒルマ・アフ・クリントについては以前、ブログ記事にもしましたので、よければこちらをお読みいただければと思います。
素晴らしかった「ヒルマ・アフ・クリント展」〜
見るほどにゆったりとした気持ちになり、脳がほぐれていく絵です
以前から映画は見たいと思っていましたが、ひと月に数日、しかも1日1回の上映ということで、なかなかタイミングが合いませんでしたが、ようやく見ることができました。
▲ユーロスペースに行くのは久しぶり。
最後に行ったのは『ゆきゆきて神軍』を見た時だったでしょうか。渋谷の高速の 向こう側にあった時で、移転してから20年になるそうなので、本当に久々でした。
ヒルマが活動した20世紀諸島は、物理学的な様々な発見があった時代でした。
光以外の電磁波が次々に発見され、エックス線からガンマ線、電波なども可視光線と同じものだということがわかった時代でした。
ヒルマ・アフ・クリントが求めた世界は、心霊術や神智学の世界であり、未だにその世界の物理学的な解明されてないものの、宇宙には『目に見えないもの』が数多く存在していることがわかった時代だったというわけです。
映画はタイトル通り『見えるもの、その先』にある ものを、ヒルマがどう求めていったのかを、関係者の口によって語られていきました。
もうひとつは、ヒルマが美術史的になぜ取り残されいったのかに商店が当てられていました。こちらは一般のギャラリーからすると関心のない話に思えましたが、興味深かったのはシュタイナーとの関係でした。
ヒルマがシュタイナーに心酔していたのは、展覧会を見てわかったことですが、当のシュタイナーからは冷淡な扱いを受けていたようです。
展覧会で、そのことをまったく見ることができなかったのは、なぜなのかわかりませんが、少なくとも良好な関係ではなかったようです。
ともあれ、さまざまな意味で、展覧会からと同じ印象を受ける映画でした。
ともあれ、ヒルマ・アフ・クリントの作品は心の奥まで染み込んでいくところがありますので、悩める人も悩まない人も、見ればきっと気持ちが洗われることでしょう。
ユーロスペースによる映画公開、直は6月初旬。
展覧会は6月15日まで竹橋の東京国立近代美術館で開催中、私はもう一度見に行こうと思っています。