リニューアルされたSOMPO美術館『藤田嗣治〜7つの情熱』展〜いぶし銀のような素晴らしい展覧会でした!

近年、とみに人気が上がっている藤田嗣治ですが、新しくなったSOMPO美術館で公開されているというので、昨日の昭和の日に見に行きました。

私自身、若い頃にフジタはそんなに関心のなかったのですが、最近になって良いなと思うようになりました。

↓ 7年前、東京都美術館で開かれたフジタ展はこちら
猫と女性は出てこなかったけど、とっても良かった日曜美術館の「藤田嗣治展」

あれから、もう7年も経つのですね。
歳を重ねると時間の経過がますます早くなって、やんなっちゃう(笑)。

新宿の高層ビル最上階にあった「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」 。

移転してからの初めての訪問になりました。
入り口は1F。いや〜、高いところじゃない方が入りやすくて良いかもね。

美術館サイドのテーマはタイトル通り、藤田の創作源を「自己表現」「風景」「前衛」「東方と西方」「女性」「子ども」「天国と天使」という「7つの情熱」で読み解くとのこと。

藤田嗣治は周知のように生涯、そのスタイルをカメレオンのように変えていった作家ですので、そんな分け方も面白く見ることができました。

そんな中で今回は戦争画はゼロ。
南米時代の絵も少なく、展示作品の多くはいかにもフジタという白い背景の静物画や人物画が中心に見えました。

その中で、藤田が描いたキュビズム風の絵も展示されており(前衛に区分け)、初めて見るピカソ風の絵に興味津々。でも、やっぱりフジタは白い絵がいいですね。

面白かったのは「子供」の絵の中で、キュビズムさながらに顔のパーツがバラバラに描かれていたものがあったことでしょう。

これは初めて見るけど、キュビズムとは違ったアバンギャルドだな〜。

▼こちらは常設のゴッホの「ひまわり」。いつ見ても「意外に大きい!』

もうひとつ興味深かったのは、展示に沿って書かれていた解説です。

フジタは芸大時代の師匠だった黒田清輝からもらった絵の具箱を投げ捨ててしまうのですが(師匠と同じ絵ばかり描かされるため)、その解説に黒田の名がなかったことです。

常設展には黒田清輝の作品もあり、 忖度したんでしょうね。

でも黒田の愛弟子だった岡田三郎助や、その周辺の画家たちとは仲良くなっていたみたいで、エカキの人間関係も色々あるなと思った次第です。

ともあれSOMPO美術館、魅力的です。
藤田嗣治展はもちろん素晴らしいので、ぜひ足を運んでくださいませ。

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