元旦の話になりますが、今年も恒例のウィーンフィルのニューイヤー・コンサートを鑑賞しました。
2023年の指揮者は生粋のオーストリア人、フランツ・ウェルザー=メスト。
国際化が進むオーケストラの中で、白人率の高いウィーンフィルですが、招聘する指揮者はそれ以外の人が多く、 今回のフランツ・ウェルザー=メストも10年ぶりくらいの自国人だったようです。
コロナ禍で2021年は無観客で行なったニューイヤーコンサートですが、欧州はコロナ明けということで、一新した内容の演奏会でした。
まず驚いたのが、「美しき青きドナウ」と「ラデツキー行進曲」以外は、それまでのニューイヤーコンサートで演奏されなかった曲目ばかり。
私も「ジプシー男爵」のメドレー以外はほとんどが初めて聞く曲ばかりで、退屈するかなと思っていましたが、王道のウィーン音楽に堪能することしきりでした。
この時代、ウインナーワルツ全盛の音楽というのは、華やかさのかげにハプスブルグ最後の哀しみが漂うところが魅力です。
フランツ・ウェルザー=メストの再現した音楽は、そのさじ加減が絶妙で、いかにもウィーンど真ん中の音楽といった面持ちでした。アンコールの「美しき青きドナウ」は、まさにこれぞウィーンの音楽という王道の演奏。
番組のゲストにはショパンコンクール2位のピアニスト反田恭平さんが出演されてましたが、翌日、ショパンコンクール2位の小林愛美さんと結婚のニュースにびっくり。