藤家寛子の「沖縄記」「減薬記」は、実話のビルディングスロマン(教養小説)です

ちゅん平こと藤家寛子さんの「沖縄記」「減薬記」、読了致しました。

いや〜、25歳のちゅん平を思い出すと隔世の感がありますね。
横浜時代、錯乱し続けていた時など、ある程度知っている話もありましたが、初めて聞くような新鮮な話も数多く盛り込まれていて、興味深かったです。

驚いたことは、つい4、5年ほど前の、すでに「治った」と思われていた藤家さんから、今がさらに進化し続けていることでしょうか。

4、5年ほど前、10年前の「治った」は、あくまで通過点に過ぎなかったと言うことを実感いたしました。

瑣末なことかもしれませんが、「沖縄記」で驚いたのが、藤家さんがサロンパス臭のするルートビアを飲み、豚の耳ミミガーを美味しく食したということです。

なぜって、3〜4年前のことでしょうか。
花風社主催のセミナーの後、いつもの新横浜の芳香園で食事をした時、イカの炒め物を「何だかわからないものだから食べない」と言っていたからです。

イカはイカんって?なんて、ウフッ♪

こちらイカではなく、芳香園でいつも人気の鶏のレモン炒めです。

「沖縄記」からは、ミミガーを美味しそうに食べてるちゅん平さんの姿が目に浮かぶよう。出来ないことを淡々と克服していく藤家さんには脱帽としか言いようがありません。

なに、ミミガーを食べたくらいで、そんなに騒ぐなって?
いやいや。雨が痛いと言ってた頃のちゅん平を知っていれば、そんなことは言えないはずですよ♪

「治った」藤家さんの姿を思い浮かべた時、私はこの「沖縄記」「減薬記」の2冊は、いわゆるリアルなビルディングスロマンではないかと感じました。

「ビルディングスロマン」は「教養小説」とも呼ばれるドイツ発祥の小説形式です。
まだ成熟していない若者が、様々な経験と紆余曲折を積んで一人の人間として形成されていく……それがビルディングスロマンですね。

代表的なものとしては、トーマス・マンの「魔の山」がそれに当たり、 藤家さんは、さながら主人公のハンス・カストルプに当るでしょうか。

事実は小説よりも奇なりなどと言いますが、藤家さんが「治った」ことは奇跡でも何でもなく、日々淡々と精進を積んでいったことの結果ですね。
だから、彼女が特別というわけでなく(いや、いろいろな意味で特別な部分はありますが)誰でも彼女と同じ「治る」道を歩むことができるということでしょう。

人間に完成はありませんので、これから藤家寛子がどんな道を歩んで行くのか、次の書籍が楽しみなところです。

「減薬記」まで語れなかったな。ちゅうか、沖縄記も語りつくしてませんので、それは次回ということで(笑)。

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